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2023.06.05

新着レポート「幸せの四つの因子から幸福度を高める方法」公開のお知らせ

幸せの4つの因子

 

これまで幸せの四つの因子を解説しましたが、どのように実際の行動に活かすことで幸福度が高まるのでしょうか。世界中でさまざまな研究が行われています。

今回の記事では、幸せの四つの因子「やってみよう」「ありがとう」「なんとかなる」「ありのままに」に沿って解説します。

 

夢や目標を持つことは幸せ

まず「やってみよう」です。夢や目標を持つことは幸せに直結します。

面白いのは、夢や目標を持たずとも、夢や目標について語り合うワークショップに参加するだけでも幸福感が高まることがわかっています。

ワクワクするときめき体験は、幸福度を高める効果が抜群です。

『人生がときめく片づけの魔法』(河出書房新社)を著した片付けコンサルタントの「こんまり(近藤麻理恵)」さんも、ときめかない物は捨てる片づけ方法を伝えていますが、片づけだけでなく、働き方にもときめきを求めることを勧めています。

ワクワクしない、ときめかない仕事は幸福につながりにくいので、少しでもワクワク感やときめきを見出すことが大切です。

 

視野を広く持ちワクワクして働く人は幸せ

ピーター・ドラッカーの著書『マネジメント』(ダイヤモンド社)に出てくる有名な石切り職人の挿話を、幸福感に寄せて紹介します。

あるところに幸せな石切り職人と不幸せな石切り職人がいました。

不幸せな石切り職人は、言います。

「特に自分が欲している仕事ではないが、手に職もないし、他に能力もないから、石を切るという単純労働しかできないんだよ。やりたくもないつまらない仕事だと思いながら石を切っているんだ。」

気持ちが後ろ向きで、視野も狭く、仕事をやらされている感覚が強い人です。

やってみようの反対、すなわち「やらされ感」「やりたくない」「やる気がない」で働いている人です。

もう一人の幸せな石切り職人は、石を切って並べ、それによって教会を建てるという目的にプライドを持っています。

「教会の土台を築くことは、子どもや孫の代まで続く、幸せの礎を造る大事な仕事だ」と、やりがいを感じています。

将来を見据える視野の広さを持ち、ワクワクしながら働いている人です。

同じ仕事でも、単純作業でつまらないと思うか、人々のためになる仕事だとやりがいを感じるかで、意味合いが変わってきます。これは、視野の広さの問題です。

視野の広い人は幸せで、視野の狭い人は不幸せという研究結果があります。

ときめきを感じるには視野を広く持ち、夢や人生の目標を明確にしておく必要があります。

ぜひ視野を広げ、自分がやっていることがどんな意味を持つか考えてみてください。

 

つながりと感謝を感じられる人は幸せ

二つ目の「ありがとう」因子は、つながりと感謝の因子です。

対話すること自体が幸福感を高めると言われています。

例えば、最近は「1on1ミーティング」を取り入れる企業が増えています。

上司と部下が一対一で、仕事の話ではなく軽い相談事や身の上話をするミーティングは、社員の幸せにとって効果的です。

もともと1on1ミーティングはコーチングから生まれた手法で、コーチングはカウンセリングから派生しています。

カウンセリングもコーチングも1on1ミーティングも、相手の話を聴くことから始まります。

相手を批判せず、自己開示した状態で話をしてもらうことが大切です。

相手の話を最後まで聴かずに途中で話をさえぎると、相手は満足感を得られませんので、幸せを感じられなくなります。

相手の話を傾聴し、批判せずにじっくりと対話できる人は幸せです。

また、孤独は幸せの敵ですから、信頼できるパートナーや仲間を持つことも大切です。

そして、何事に対しても深く感謝する人、気遣いや思いやりを持って他人と接することができる人も幸せです。

利他的な行為を行うよう心がけることも、幸福度を高めるためにとても有効といえます。

 

幸せであるように振る舞う人は幸せ

三つ目の「なんとかなる」因子を高めるための方法の一つは、幸せであるように振る舞うことです。

無理やりでも口角を上げて笑顔をつくることが有効と以前に述べましたが、上を向いて大股で歩くと幸せになるという研究や、胸を張ると幸福度が高まるという研究もあります。

振る舞いと同様に、言葉も重要です。

「どうせ私なんか」「私にはできません」「でも、だって」など、ネガティブな言葉言葉が先に出る人がいますが、ネガティブに考える人は幸福度が低い傾向があります。

自分の欠点を気にするよりも、よいところを伸ばす。他人の悪口を言うよりも、よいところを評価する。

自分だけでなく他人に対してもポジティブな見方をすることが、幸せに通じる道なのです。

 

独立性と自分らしさを保つ人は幸せ

四つ目の因子「ありのままに」因子は、独立性と自分らしさを保つことです。

自分が他者からどのように見られているかを気にしすぎては、萎縮してしまいます。

自分を他者と比較しても仕方がありません。

自分は自分、他者は他者と考え、揺るぎない自分の軸を持つこと、自己を確立すること、自分らしくあることが幸せにつながります。

自己らしくあるには、創造性を発揮するような何かに挑戦するのもよいでしょう。

そして、強みを見つけたら、それを高めていく努力をすることです。

何事も自分らしく「ありのままに」「やってみること」をお勧めします。