2023.07.21
新着レポート「ウェルビーイングと企業業績・株価パフォーマンスの関係性」 掲載のお知らせ
オックスフォード大学とハーバード大学による研究で、ウェルビーイングと企業業績の関係性にまつわる大変興味深いデータが発表されました。
米国上場企業1,636社のデータを調査した結果、従業員の幸福度が高い会社は企業価値・収益性・株式市場でのパフォーマンスが高くなる相関関係があることが発表されました。
オックスフォード大学の学者ジャン・エマニュエル・ド・ネーブ氏とジョージ・ウォード氏、ハーバード大学のミカ・カーツ氏が行ったこの分析は、収益性が高く、株式市場でのパフォーマンスが高い企業は、より幸福感、仕事の目的、仕事の満足度が高く、ストレスが少ない従業員がいる傾向があることを示唆しています。
また、分析の結果、幸福度指数は企業業績の向上と相関するだけでなく、予測可能でもあることがわかりました。2021 年 1 月に従業員の幸福度スコアが高い企業に 1,000 ドル投資すると、2023 年 3 月の初めまでに約 1,300 ドルの利益が得られたのに対し、S&P 500 株価指数からのリターンは約 1,100 ドルという結果になりました。
これまでも、幸せな人は生産性が31%高く、創造性が3倍高いという研究結果がありましたが、あくまでも個人単位での結果でした。
今回企業単位でもウェルビーイングと業績や株価パフォーマンスとの相関関係が明らかになったことで、今後ますます従業員の幸福度やエンゲージメントを大切にする経営者が増えることを期待しています。
(出典)
Workplace Wellbeing and Firm Performance
Workplace Wellbeing and Firm Performance
Wellbeing Research Centre | Working Paper Series | 2304
(2023/5/18)