2023.02.14
ウェルビーイングとは何か
ウェルビーイングの定義
いま、 ウェルビーイングという考え方が注目されています。
この ウェルビーイング、 初めて言葉として登場したのは、1946年に設立された世界保健機関( WHO)の憲章です。設立者の一人である施思明(スーミンスー)氏の提案によるものでした。
ウェルビーイングとは何か
ウェルビーイングの訳語としては「健康」「幸福」「福祉」「よいあり方」 などが当てられてきました。
WHOの憲章における「( 広い意味での)健康の定義」のなかで使われている単語です。
すなわち「 健康とは、単に疾病や病弱な状態ではないということではなく、身体的、精神的、そして 社会的に完全に良好ですべてが満たされた状態である」と定義づけられたなかの、「 満たされた状態」がwell-beingという英単語です。
「 ウェル」と「 ビーイング」ですから、直訳すると「 良好な状態」なのですが、最近は「 満たされた状態」と訳されることが多いようです。
身体的、精神的、社会的に良好な状態を、広い意味で健康といいます。
ウェルビーイングとハピネスとの違い
狭い意味での心身の健康だけでなく、心の豊かな状態である幸福と、社会の良好な状態をつくる福祉を合わせた、心と体と社会のよい状態がウェルビーイングです。
したがって、「楽しい」「うれしい」など幸せの感情の一部を表す英語のハピネスとはニュアンスが違います。
そうした感情のほかに、例えばやる気、思いやり、チャレンジ精神、あるいは理念や夢に賛同する心など、やりがいやつながり、利他性などにも関係する状態をウェルビーイング、よい心の状態というのです。
ですから、もともとWHOの定義にあった「広い意味での健康」とは、随分と広い意味に捉えるべき言葉であるということができます。
ウェルビーイングという言葉が、日本の学問分野ではどのように使われているかといえば、例えば医療系の学会では「健康」と訳されていますし、心理学者は「幸せ」と訳します。
また、福祉関係の学会では「福祉」と訳されています。SDGsの目標3「Good Health and Well-Being」は「すべての人に健康と福祉を」と訳されています。
本サイトでは、ウェルビーイングを「健康」と「幸せ」と「福祉」のすべてを包む概念として捉え、特に「幸せ」という要素を中心に解説していきます。
ウェルビーイング経営のメリットと効果について はこちらのページで解説しています。